◆J-SOX 内部統制・会社法施行規則より
中小企業や弱小企業における設置や議事録の作成、内部統制について記載しております。
会社の内部統制にはいろいろと種類があり、
会社の実態に合わせて、内部統制を作る必要があります。
内部統制とはJ-SOX(内部統制報告制度)や業務効率化が主です。
1.コーポレートガバナンス、
粉飾決算や癒着を防ぎ投資家を保護。正確な監査や財務諸表の作成を図ります。
2.業務管理、業務の効率性を図り無駄をなくします。
3.法令遵守、コンプライアンスやリスクマネジメントを徹底します。
※平成29年2月17日現在、
東芝が内部統制問題で、上場廃止の危機に・・・、
おお、こわい、こわい。
◆J-SOX 設置会社について
会社、外国会社、子会社、親会社、公開会社、
取締役会設置会社、会計参与設置会社、監査役設置会社、監査役会設置会社、会計監査人設置会社、委員会設置会社。
※第二条(定義)より抜粋。
中小企業や弱小企業、ワンマン企業なら株主総会オンリーがド安定。
役員の報酬や選任、利益の処分案、計算書類の承認など、どれが取締役会議事録でどれが株主総会議事録なのか?
議事録として、何を作らなければいけなくて、何を作らなくてもいいのかなど、
テンプレ化が進むまでは、苦労することになります。
取締役会を設置しない
弱小企業にとって設置することは、
100害あって1利なし。
1.取締役非設置会社なら定款で定めた事項以外も決議できます。
2.非設置会社なら監査役、会計参与もいらない。
3.取締役の員数は1名でもよく、代表取締役も任意、選定方法は互選または総会。
4.株主総会の決議事項以外の業務執行は、取締役でできる(会社法348条1項)
5.
取締役会を設置していない会社の場合、取締役会を開く事じたいが不可能です(取締役決定書)
取締役会設置会社
会社法においては、取締役会を設置する必要はない(公開会社、監査役設置会社、委員会設置会社を除く)
昔は株主総会と取締役会が必須だった(有限会社除く)
取締役非設置会社
取締役会で決定した事項を株主総会で決議することになった。
大企業や株式が分散している企業は設置するメリットがあるが、弱小企業では労力がかかるだけ。
※特例有限会社は、取締役会を置く事ができません(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律17条)
◆J-SOX 会計参与と監査役について
計算書類を作るのが職務、
公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人でなければ会計参与にはなれない。
会計参与設置会社
原則として任意だが、非上場の大会社ともなれば話が変わってくる。
※大会社:資本金5億以上または、負債200億以上(会社法2条6号、同24号)
※特例有限会社は、会計参与を置く事ができません(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律17条)
監査役、会計監査人設置会社について
上場していると、監査役会まで必要になってくる
(取締役のブレーキ役、なお東芝では機能しなかった模様)
監査役設置会社
原則として任意だが……、取締役会設置会社は監査役をおかなければならない。
非上場で会計参与を設置しているなら設置しなくてもよい。
会計監査人設置会社
委員会設置会社や大会社は会計監査人の設置が必要。
※特例有限会社は、会計監査人を置く事ができません(会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律17条)
委員会設置会社について
従来の内部統制とは違い、取締役は経営に専念し、執行役が業務に当たる。
委員会設置会社には、取締役、執行役、会計監査人が必要。
委員会設置会社は、指名委員会、監査委員会、報酬委員会の3つの委員会が必要。
また、委員会の過半数は社外取締役で構成しなければならない。
意思決定と執行を分離することで、経営の適正化を図っている。
◆J-SOX 中小企業の内部統制
中小や弱小企業にとって、
内部統制はあってないようなものです。
書面をつくるだけで、実際には株主総会を行っていないということもざら、
議事録のみということも珍しい事ではありません。
中小企業などでは、
株主は社長一人といった実質上のワンマン、オーナー状態では、内部統制を変える。
わざわざ株主を増やしたり、
取締役会を設置、監査役を置くなど、ふざけるな!
といった答えしか来ないでしょう。
まったくもってあり得ないですね。
誰が好き好んで経営権を分散させるというのか……
相続などを考えるとそうも言っていられないのですが、
家族内でも株式を分散するのはありえない……、とはいえ相続などがある以上、1個所に留めるのは無理がある。
下手に家族内のみで100%持つというのも危険。
まったくもって頭が痛い。
サントリーはこういった面で上手くやってますね。
親会社非上場の子会社(サントリー食品インターナショナル)が上場、税金対策とか何らかの狙いがあるのでしょう。
完全なオーナー企業、会社の私物化。
すばらしいね、流石としか言いようがない。
※
上場は最悪の資金調達方法という考え方もあります。
私としましても、敵対的買収リスクや短期の利益を求める株主を増やすため、
上場しないというやり方には好感が持てます。
◆J-SOX 東芝の内部管理体制確認書
東芝が、内部管理体制等に深刻な問題を抱えているとして・・・、
2015年9月15日、特設注意市場銘柄に指定されました。
原因は、
上意下達の企業風土にあります。
1.実現不可能なチャレンジ目標
3日で120億円利益出せ!など、過剰な業務改善目標が不適切会計に走らせた。
2.監督または監査の役割が働いていない。
3.全社的において、会計処理に対する意識が希薄。
このような理由から、東芝は特設注意市場銘柄に指定されました。
内部管理体制確認書の提出
内部統制問題を解決するため、東芝は、監督機能を強化しました。
取締役会や指名委員会、監査委員会において、
社外取締役を増加。
執行役や社長の選定基準明確化、監査部の直轄化、内部通報窓口(匿名)の設置など・・・
このほか、予算策定の方法を明確化。
会計処理の基準、財務会計・管理会計の分離、意識改革などやっているようです。
実現不可能な目標、逆らえない企業風土、意識の欠如、適切な会計処理、
こういった点の解消を進めていると報告。
でも、指定解除されませんでした
結論から言うと、内部管理体制確認書が提出されたが、未だに問題があると認められるとのこと。
理由(内部管理体制確認書提出後)
・改善に向けた取り組みが行われていることが認められました。
しかし、未だ会計処理に対する問題が確認されるなど、さらなる進捗確認が必要とのこと。
上場廃止の可能性
・2017年3月15日以降、東芝から再提出される内部管理体制確認書により決定。
改善が見られない場合は、上場廃止となります。
※
http://www.jpx.co.jp/news/1021/20161219-14.html
特設注意市場銘柄の指定継続:(株)東芝より(2016年12月19日)
※東芝は特設注意市場銘柄に指定されたため、建玉上限1億円、代用掛目規制などがあります。
平成29年3月末に債務超過の場合、東証二部に降格。
降格後、平成30年3月末に債務超過の場合、上場廃止。
東芝は、債務超過や内部管理体制を解決、特注指定解除に最大限の努力をするとのこと。
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